宮入 芳雄 さん

宮入芳雄さんの本職は 「写真家」ですが 高尾の森をパトロール、保全しながら、訪れる人たちの安全に気を配る「森林保護員」もされています。すばらしい写真と面白く分かりやすい説明のある楽しい本たちです


ぼくは高尾山の森林保護員

出版社:有限会社 こぶし書房

発行日:2014年2月28日

版型 :B5版

ページ数:174ページ

書評です

・ブナ、スミレ、イノシシ、ムササビ、毒キノコ、

ミシュラン三ツ星観光地・高尾山。登山客年間260万人、

世界一多くの人が登る山「森林保護員」のお仕事に

興味森々!

・世界一登山者の多い山、ミシュラン三ツ星の高尾山。

写真家にして森林インストラクターの宮入さんが貴重な

動植物の宝庫を近景・遠景から教えてくれるこの

ガイドブックは、すべて宮入さんがお撮りになった

四季折々のすばらしい写真と、気張らない解説に心和む

1冊です。リスとネズミのクルミの食べ方の違い、

毒キノコっぽい見た目なのにおいしい(らしい)

タマゴタケ、ダンスをしているようなケヤキの巨木。

混んでても見つけに行きたい!と

思わずにはいられません。(FMヨコハマ 北村浩子)

 

・森をパトロール・保全しながら、訪れる人たちの安全

に気を配る森林保護員。四季を通じて高尾山を歩きながら

見つけた自然の表情や歴史的遺構、世相を反映する事象

などを、写真とともに綴る。本職は写真家という著者の

目を通した写真が小気味いい。ジャンルはエッセイ集

だが、ガイドブック的な楽しみ方もできる

一冊だろう。       (「山と渓谷」20154)



目次:

1 春を告げる花々 2 芽吹きの山 3 高尾山のスミレ 4 高尾山のブナ 5 蛙合戦 6 タゴガエル          

7 異形のビーナス  8 ジャケツイバラ  9 立入禁止の植物  10 危険木の伐採  11 境界標と林班図            

12 森の中の暗号 不思議な建物  13 ヤマガラを野鳥に戻そう          14 ホウチャクチゴユリ    

15 イヌブナの実生            16 高尾山頂の賑わい        17 エビネの群落  18 ヤマシャクヤク            

19 高尾山の観察路            20 江川杉              21 ミミガタテンナンショウ          22 霧の森              

23 夏の花々          24 キヨスミウツボ    25 捨てられたウサギ    26 イノシシ    27 山ガール        

28 オオムラサキ  29 高尾山の動物事情     30 不思議なアジサイ   31 ランの季節    32 クガビル   

33 薬王院    34 飯縄権現    35 地衣類     36 森の中の結婚式     37 冬虫夏草     38 ゲリラ豪雨    

39 他人になりすまして生きるアゲハモドキ   40 石清水    41 よく見るとカワイイ? 小型のヘビ  

42 忘れられた場所   

43 秋の花々   44 麦蒔きイチョウ     45 スズメバチ   46 タカオヒゴタイ   47 黄葉   48 キノコ         

49 妖しい八王子城山    50 幻の滝(清龍寺滝)51 キジョランの実の中から    52 ブナの結実調査    

53 アサギマダラ  54 高尾山ケーブルカー   55 奇妙な虫たち  56 サルの食事   57 秋の実    

58 八十八大師巡り    

59 元旦    60 シモバシラ    61 ムササビの食痕   62 国有林の間伐  63 キジョランとテイカカズラの綿毛 

64 冬芽と葉痕      65スギ花粉    66 林道歩き   67 リスの食べ方、ネズミの食べ方  68 高尾山から見える山と海          

69 雪景色    70 動物たちの足跡    71 高尾山の救助態勢   72 他人の家に入り込んで越冬するフクラスズメ  

73 ダイヤモンド富士        



高尾山昆虫記

出版社:こぶし書房

発行日:2018年3月28日

版型 :B5版

ページ数:158ページ

・森林保護員が見た昆虫たちのいとなみ。

世界一多くの人が登る山・高尾山が秘める自然の

宝石箱へのいざない。高尾山域パトロールで

出会った美しく妖しい昆虫たち。

・高尾山自然保護員の著者が仕事中に出会った

昆虫を紹介する。2014年発行の

「ぼくは高尾山の森林保護員」と同様、

見開きにきれいな写真とほっこりする

文章でまとめてある。

・筆者が高尾山の周辺で出会った様々な昆虫を、

季節の移り変わりごとに写真に文を添えて紹介

している。私の知らない虫が沢山いて、

私も見てみたいとワクワクした。昆虫の世界は

こんなにも様々な形や暮らしかたがあるんだと

思った。日常的に山に入り生き物に出会っている

筆者が少し羨ましい。虫について知識が無くとも、

探検したような気分になって楽しめる文章だった。



目次

  新緑の中の紅一点(カクムネベニボタル)  11

  草陰から見つめる目(アケビコノハ)  13

  春先に飛ぶ小さなぬいぐるみ(ビロードツリアブ)  15

  大洞山のテーブルに集まる虫(ハエ、クロヒカゲ)  17

  油断大敵(ゴマフキエダシャク)  19

  翅の裏側(テングチョウ)  21

  心霊スポットで出会った変な虫(カツオゾウムシ)  23

  ちょっと強引(クマバチ)  25

  オスの方が地味なチョウ(ツマグロヒョウモン)  27

 

                                                                                  30

  ヒメジョオンが好物?(テングアワフキ)  31

  小さな甲虫、ハムシ(ホソクビナガハムシ、アカガネサルハムシ)  33

  正常位に見えるのだが・・・(ウスバシロチョウ)  35

  隠遁の術(ミドリリンガ、ビロードナミシャク)  37

  昼寝を邪魔するアリでは無いのだけれど(ムネアカオオアリ)  39

  黒の中のオレンジ色が強烈(リンゴカミキリ)  41

  東進するチョウ(クロコノマチョウ)  43

  狩りをするアブ(シオヤアブ、マガリケムシヒキ)  45

  板当林道で出会った一期一会(クロハネシロヒゲナガ)  47

  チョコレートとは関係無いが・・・(ラミーカミキリ)  49

  未知との遭遇(ウストビイラガ)  51

  意外とメタボ(オオミズアオ)  53

  小下沢と木下沢  55

  蜘蛛(くも)の子を散らす  57

  集団結婚式(オオツマキヘリカメムシ)  59

  雨宿り(トラマルハナバチ)  61

  ・・・あまりカワイくなかった(リンゴドクガ)  63

  センチコガネとスカラベ(センチコガネ)  65

  最近見かけなくなった蓑虫(オオミノガ)  67

  ゴミが飛んだ!(オダマキトリバ)  69

  なんてったってアイドル(オオムラサキ)  71

  なぜ、ヒグラシが寄生対象になるのか(セミヤドリガ)  73

  ゲリラ放蝶(アカボシゴマダラ)  75

  ラブラブのハートマーク(ニホンカワトンボ)  77

  傷つけられたクヌギ(ミヤマクワガタ)  79

  あまりにもエグくて・・・(ベッコウヒラタシデムシ)  81

  木陰でのランデブー(キタキチョウ)  83

  かなり悪役(クワカミキリ)  85

  服に付かれても・・・(スミナガシ)  87

  気になる蛾、四種(モモブトスカシバ、ホタルガ、キンモンガ、ヒトツメカギバ)  89

  カミキリムシの幼虫は美味しい?(キボシカミキリ)  91

  カビに目があった(スケバハゴロモ)  93

  幸福を運ぶ?青い蜂(ルリモンハナバチ)  95

  がんばれミツバチ(ニホンミツバチ)  97

  日本一カラフルな昆虫(ハンミョウ)  99

  脱皮と羽化(カマキリの抜け殻)  101

  美しすぎて・・・(クロシタアオイラガ、スギドクガ)  103

  一番嫌われている昆虫ゴキブリ(オオゴキブリ)  105

 

                                                                                 108

  ホバリング(ヒメクロホウジャク)  109

  移動のピーク日(アサギマダラ)  111

  ・・・のようなもの(サトクダマキモドキ)  113

  カメムシは、なぜ甲虫では無いのか。  115

  それでも甲虫?(イチモンジカメノコハムシ)  117

  常連さん過ぎて・・・(アオオサムシ)  119

  たくましく生きる(ジョロウグモ)  121

  ヘリポート跡地の足のある幽霊?(ベニシジミ)  123

  最後の時(オオカマキリ)  125

 

                                                                                 128

  本当は高級な絹の繭(ヤママユ)  129

  冬の林床に舞う(クロスジフユエダシャク)  131

  冬の日溜り、昆虫にとっても最高の越冬地(オオアオバヤガ)  133

  虫たちの冬眠シェルター(オオトビサシガメ、クサギカメムシ)  135

あとがき